はじめに
2012年発売のLenovo G580(2689)。ユーザーさんからのご依頼で何とか使えるようにしたいって事で色々ごにょごにょしてみました。
やっとの思いでWindows11をクリーンインストールしたところ、
・BIOS Setupが開けない
・Boot Menuが正常に動作しない
・BIOSアップデートがError -255で失敗
という非常に厄介な状態になりました。
最終的にはBIOSを
62CN91WW → 62CN97WW
へ更新し、無事復旧できました。
この記事では、実際に行った作業を時系列で全て紹介します。
PC情報
機種
Lenovo G580 (Type 2689)
CPU:Intel Core i7-3210M
BIOS:62CN91WW
2012/10/23
OS:Windows11 HOME
症状
BIOSが起動しない、Novoボタンは起動するが、OneKey Recoveryしか動かない。RUFUSで作成したWindows11は普通に何とか起動できる場合がある。
しかしNovoボタンから
BIOS Setupを選択すると画面が真っ黒のまま何分待っても表示されない。
Boot Menuも正常ではない。
さらにHDDを外して起動するとLenovoロゴすら表示されず黒画面のまま停止する。
最初に疑ったこと
・MBR破損
・UEFI破損
・BCD破損
・Windows11との相性
bootrec
bcdboot
FixMBR
なども検討したが、Windows自体は正常起動していたため原因ではなかった。
BIOSの更新を決意
Lenovo Supportを見ると、BIOSは62CN97WWが最終となっておりファイルが公開されていた。
リリースノートを見ると
Fix issue:
BIOS and boot menu can't be accessed after Windows recovery
まさに今回の症状だった。
BIOSアップデート開始
62CN97WW_64.exe
を実行すると
TDK library initialization failed
Error -255
で終了。
何度実行しても同じ。
WinFlashを直接実行
7-Zipで『62CN97WW_64.exe』を解凍。 すると
62CN97WW.cap
WinFlash64.exe
SctWinFlash64.exe
が現れた。
WinFlash64.exe を直接実行。
しかし、やはり
Error -255
TDKLib64.sysを調査
Tempフォルダを見ると
TdkLib64.sys
が存在。そこで
sc query TdkLib64
sc start TdkLib64
を実施。サービスは正常に起動する。しかしWinFlashは失敗。
Windows8を入れて試す
Windows8をUSBから起動。別HDDへWindows8をインストール。しかしG580では起動しない。
Windows11 USBは起動できるのにWindows8だけ起動しない。
ここでもかなり時間を使った。何度やっても何をや手もセキュアブートでboot出来なかった。

BIOSアップデート失敗の本当の原因
原因は、Windows11のメモリ整合性(HVCI) だった。
Windowsセキュリティ
↓
デバイスセキュリティ
↓
コア分離
↓
メモリ整合性
これをOFFに変更。再起動。
奇跡的に成功
もう一度
62CN97WW_64.exe
を実行。
今度は
WinFlashが起動。
BIOS書き込み開始。
数分後、自動再起動。
更新成功
Windowsで確認。
wmic bios get smbiosbiosversion
結果
62CN97WW
無事更新成功。
BIOS Setup確認
電源OFF
↓
Novoボタン
↓
BIOS Setup
すると……
BIOS画面が正常表示!!
黒画面は完全に解消。
原因
原因は二つ重なっていた。
①BIOS62CN91WWの不具合
Lenovoも認めている
BIOS Setupへ入れない
Boot Menuへ入れない
不具合。
②Windows11のセキュリティ
Memory Integrity
(HVCI)
が
TdkLib64.sys
をブロック。
その結果
TDK library initialization failed
Error -255
になっていた。
復旧後に戻した設定
BIOS更新後は
Windowsセキュリティ
↓
メモリ整合性
を
ON
へ戻した。
今回使用したコマンド
BIOS確認
wmic bios get smbiosbiosversion
詳細
Get-CimInstance Win32_BIOS | fl *
TDK確認
sc query TdkLib64
起動
sc start TdkLib64
得られた教訓
今回一番重要だったのは『Error -255だからBIOSが壊れている』ではなかったこと。
実際は「Windows11のセキュリティ機能」が2013年製BIOSアップデートツールを止めていただけだった。
同じ症状の方へ
もしLenovo G580で
・BIOSに入れない
・黒画面
・Error -255
・TDK library initialization failed」
ならまず、『Windows11のメモリ整合性(HVCI)をOFF』にしてから
BIOSアップデートを試してください。これだけで解決する可能性があります。
あとがき
今回のトラブルは、BIOSの不具合・Windows 11のセキュリティ・古いBIOS更新ツール(メーカーページではWIN8で実施しなさいと記載があるのでWIN8も用意してみた)という3つの要素が重なったことで、原因の特定が非常に難しいケースでした。
最終的には、
- BIOS:62CN91WW → 62CN97WW
- BIOS Setup:正常表示
- Boot Menu:正常動作
- Windows 11:そのまま利用可能。linuxのインストール可能になった。
という状態まで復旧できました。
同じ症状で困っている方の参考になれば幸いです。
色々手探りで実施していたので、ここにたどり着くのに4日もかかった。
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